仮面ライダーBLACK【概要】
『仮面ライダーBLACK』(かめんライダーブラック)は、1987年(昭和62年)10月4日から1988年(昭和63年)10月9日にかけて、毎日放送制作のTBS系列で毎週日曜日10:00 - 10:30に全51話が放送された、東映製作の特撮テレビ番組。
あらすじ
主人公・南光太郎(みなみ こうたろう)は日食の日に生まれた。幼くして両親を失った彼は、同じ日に生まれた父の友人・秋月総一郎教授の息子秋月信彦(あきづき のぶひこ)と兄弟同然に育てられた。光太郎と信彦が19歳の誕生日を迎えた日、2人は暗黒結社ゴルゴムによって誘拐されてしまう。ゴルゴムは2人を次期創世王候補とするため、光太郎の体内にキングストーン「太陽の石」を埋め込み世紀王ブラックサンに、信彦の体内にキングストーン「月の石」を埋め込み世紀王シャドームーンに改造する。
しかし、息子達から人としての記憶だけは消させまいと乱入した秋月教授の手引きによって、脳改造を受ける寸前に脱出した光太郎は、ゴルゴムが世紀王のために用意していたバイク形生命体・バトルホッパーを駆り、仮面ライダーBLACKを名乗ってゴルゴムと戦うことを決意する。
概要
『仮面ライダーシリーズ』としては久々の新作であった本作は、平山亨から吉川進PD指揮下、別スタッフが「原点回帰=仮面ライダー0号」又は、原作者の石ノ森章太郎の萬画作品への原点回帰として企画し、世界観や設定の一新が行われ、過酷な運命を背負った主人公の苦悩と希望を中心に据えた物語作りを目指して製作された。
「仮面ライダー0号」故に、ゴルゴムはバダン以前の組織と関係があるような描写は無い(ただし劇中の光太郎の台詞には、過去に「仮面ライダー」という名のヒーローが存在したことを示唆する発言が存在し、『RX』で実際に10人ライダーが登場したため、バダンまでの秘密結社が仮面ライダー達によって倒されて平和が訪れていた世界と解釈する事もできる)。またライダーの個性化についても、過去のライダーのように1号・2号との差別化を前提とした能力(例としては仮面ライダーXの深海活動や仮面ライダーストロンガーの電気技、仮面ライダーZXの忍者戦法)を付与するのではなく、キングストーンや古代科学などの神秘性など、怪奇アクションとしての原点を追求するようなものとなっている。
他にも過去の仮面ライダーのスーツと異なり、マフラーや手袋・ブーツのようなスーツを思わせる意匠は省いた外骨格的(生物的)なデザインの主役ライダー・近年のバイオテクノロジーを意識し、モチーフ動物の特徴をよりリアルに表現した怪人・敵組織の最高幹部もまた仮面ライダーと全くの同格の存在である改造人間とする設定など、様々な新機軸が盛り込まれている。特に、最後に挙げた最高幹部・世紀王シャドームーンとBLACKの戦いとドラマは多くのファンを生んだ。同時に、後の平成仮面ライダーシリーズにおける「仮面ライダー対仮面ライダー」の構図の先駆けとなったとも言える。
なお、シャドームーンは設定上でも仮面ライダーBLACKと同等の存在であり、歴代仮面ライダーを一挙に紹介する書籍(大人向け・子供向けを問わない)やバンダイの玩具などではBLACKとほぼ同等に扱われている(700円ソフビでは通し番号が振られている)が、名前には「仮面ライダー」の文字を含まない。いわゆる悪のライダーにも「仮面ライダー」の文字を含むようになるのは、「平成仮面ライダーシリーズ」の特に『仮面ライダー龍騎』以降からである。
「原点回帰」の設定に加え、敵となった兄弟同然の親友と戦わねばならなくなった主人公の悲哀を描いた終盤のハードな展開、また、ヒーローが戦いに勝利したにも関わらず、主人公にとってはやるせなさを残したラストなど、完成度の高いドラマ性などがオンエア当時から高く支持され、また視聴率も好調だった。そのため、当作に続けて南光太郎を主人公とする続編『仮面ライダーBLACK RX』が製作され、事実上2年続くシリーズとなった。こちらで南光太郎はBLACKが進化した姿に変身する為、歴代ライダーが登場する回でも、BLACKは登場しなかった。また、仮面ライダーSDでも紹介されていない。これらを踏まえて原点回帰による新しい試みや完成度の高いシリアステイストのドラマ性、そして、仮面ライダースーパー1以降の数年も空きがある影響で新規ファンによる開拓も相まってBLACKは仮面ライダーファンの間でも最高傑作と評価される事が多い。
殺陣の担当がそれまでの大野剣友会からJAC(現JAE、BLACKの主なスーツアクターは当時若手の岡元次郎が担当した)へと変わったため、従来の空手や柔道技とトランポリンを組み合わせた「技のデパート」的なアクションとは異なる立ち回りを見せるようになっている(従来のライダーアクションにおける見せ場の一つであった「戦闘員との立ち回り」も本作では廃されている。これは従来のライダーバトルとは大きく変えたいという吉川進の意向らしい)。また、長年仮面ライダーシリーズの音楽を手がけた菊池俊輔に代わって、川村栄二が担当することになった。
バンダイから発売されたBLACKのグッズの一部には、キャプテン・パワーのグッズで導入されたテレビパワー機能が付いていた(変身ベルトやBLACKのフィギュア等)。劇中で変身シーンや必殺技をあみ出すシーンなどで白色の閃光が連続で発し(いわゆるパカパカと呼ばれる技法)、それをセンサーがキャッチして機能を作動するというもの(ポケモンショックの影響からか、現在ではこういった機能の付いた玩具の発売は不可能に近い)。
また、ナレーションには、第39話まではルパン三世の次元大介役で、渋い語り口が定評の小林清志を起用し、第40話以降は宇宙刑事ギャバン等で、ダイナミックな語り口で定評だった政宗一成に代わり、彼は続編『仮面ライダーBLACK RX』でもナレーションを担当した。
また、ラストに近い1988年の9月に昭和天皇が吐血し、その報道特番が2回放送された為、放送休止になった事がある(JNN協定(排他協定)と重大事にはJNN報道特番を放送する義務があった為)。中でも最終回前後の放送は、報道特番放送で休止になった為、特番を挟んだ翌週放送が生じている。
仮面ライダー【フィギュア・グッズ】